調査レポートREPORT
- 2025年03月17日
- コラム
【アフリカ日記vol.3】ケニアの郵便事情
- ケニアは住所が曖昧。但し、首都ナイロビでは、スマホの普及によりGPSを使った配達サービスが普及している。
- 郵便物は私書箱や郵便局に取りに行くのが一般的。
Mambo! CC Innovation Africaの小山です。
ケニアで生活を始めて10か月が経ちました。先月号のM-PESAのように便利なサービスが普及しているケニアですが、不便だと感じる面も多々ございます。そんな中でも、今回はケニアの郵便事情について紹介させていただきます。
ケニアの住所
まず、ケニアには町名、番地といった住所の概念がありません。
“9th Floor(階), Pinetree Plaza(建物名), Kaburu Drive(道路), Off Ngong Road(道路), Nairobi, Kenya”
上記は弊社の住所ですが、ナイロビの中のKaburu Drive(縦に面している道路)とNgong Road(横に面している道路)の間のどこかという粒度で示されています。非常にざっくりしているので、初めて行く会社などはgoogle mapの位置情報が必須になります。
その住所、どうやって特定するの…?
ナイロビで普及しているUber、Boltのような配車アプリ、Glovoのようなクイックコマースはアプリ内のGPSを基に配達をしてくれるため、住所が曖昧な環境でもデリバリーが可能です。インフラが未発達な環境でも、テクノロジーを駆使してサービスが普及している状況はまさにリープフロッグだと感じています。
郵便制度について
手紙などの郵便物に関しては、ポストに投函すると住所ではなく 「私書箱」 に届くのが一般的です(日本からの手紙も私書箱に届きます)。ちなみに、弊社の私書箱は “P.O. Box 1730-00606” で、Sarit Centreというショッピングモールの中に設置されています。会社やアパートの郵便は管理人がまとめて取ってきてくれるのですが、毎日確認するわけではないので、行方不明になることも時々あります(紛失場所の特定や責任の追及先も不確かなのでどうしようもなくなります)。
写真:Sarit Centre内の私書箱
小包の場合は私書箱に入らないので、中央郵便局など指定された場所に取りに行くことになります。ここでも、日本のように管理は行き届いていないので、あるはずの荷物が見当たらない、システムダウンによって関税処理ができず受取ができない(このせいで私は5回も郵便局に行ったことがあります…)など、一筋縄ではいかないのが現状です。
写真:GPO(中央郵便局)の様子、小包はこの山の中のどこかに…
以上、郵便局に限らず、ケニアはうまく物事が進まないことが頻繁にありますが、ケニアで根付いている「pole pole(スワヒリ語でゆっくり、のんびりの意)」という文化を尊重し、怒らず騒がず忍耐強く接することを心がけて生活しています。
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