Report市場調査レポート

ベトナムにおけるスタートアップ

公開日:2023年11月13日

 

ポイント

  • ベトナムでは、物流、金融、教育、医療など幅広い分野で、デジタル技術を活用し、社会課題を解決するスタートアップが輩出されている。
  • スタートアップの課題の一つに資金調達の難しさが挙げられる。そのため、スタートアップ支援団体や国内外からの投資を呼び込むピッチコンテストが開催されている。
  • スタートアップの技術を導入することは、企業の成長に大きく寄与する。

 

ベトナムスタートアップの現状

東南アジアでは2010年頃からスタートアップの立ち上げが活発化し、ベトナムはシンガポール、インドネシアに次ぐ第3の拠点として注目を集めています。2022年、ベトナムのベンチャーキャピタル投資は8億5,500万米ドルと言われています。
またベトナム政府の主導の下「スタートアップ国家」として支援策を打ち出し2025年までに600社のスタートアップ企業が生まれることを目標に掲げています。
ベトナムは人口も多く、平均年齢が30歳前後と若い国であり、経済成長が進んでいる国ではありますが、まだまだ社会課題が豊富に存在するため、物流、金融、教育、医療といった分野で幅広くスタートアップが輩出されています。

 

ベトナムにおけるスタートアップの課題

ベトナムでスタートアップを進めていく上での課題の1つに資金調達があります。ベトナムでは日本と比較し、銀行からの借り入れが難しい環境にあります。そのため、日系のみならず多くのスタートアップはシンガポールに本社を設立し、同国で資金調達を行い、その子会社としてベトナムに展開する企業が多く存在します。
このような現状から、スタートアップはベトナム国内に限らず、国外にもビジネスをアピールし、賛同者を募ることが必要不可欠となります。
BSSC(ビジネススタートアップサポートセンター)という非営利政府機関があり、ベトナムスタートアップのマッチングや資金調達のプラットフォームとして、Startup Wheelというベトナム最大のスタートアップコンペティションを開催しています。毎年1,500以上のベトナムおよび各国のスタートアップが参加し、2023年は、34か国から2,116のスタートアップが参加しました。
またJETROと経済産業省はASEAN各国との共同で、日ASEAN共創ファストイニシアティブを立ち上げました。本イニシアティブの下、過去シンガポール、バンコク、ジャカルタでピッチイベントを開催しており、2023年11月にはベトナムでもピッチイベントを開催予定です。
ベトナム政府の掲げる「スタートアップ国家」の目標達成のため、官民一体となってベトナムのスタートアップが直面する課題を克服しようとしていることが伺えます。


出典:startup Wheel HP


出典:JETRO HP「Inno Vietnam-Japan Fast Track Pitch2023」

 

ベトナム発のサービスを各国へ展開

ベトナムでスタートアップを展開する日本人にもお話を伺いましたが、ベトナムはスタートアップ企業が起こりやすい環境であるそうです。それはデジタル人材が豊富であること、既に欧米のアプリを開発しているなど、高品質かつ開発コストが安価であること、また社会課題が乱立しているという要素が揃っているからだそうです。今回お話を伺った企業もベトナムでアイディアを創出し、サービスとして確立したものを、タイへの展開や日本への派生サービスの展開を進めております。
スタートアップの技術、サービスは、各種システム連携、対応言語などの点から現段階ですべてのツールが日本企業に適応するとは限りませんが、これら企業が成長期に資金調達を行って目指すのは海外市場であります。他社に先んじて、現段階から自社で活用可能なものを検討、導入することは企業の成長に大きく寄与していくものと考えています。

 

CCイノベーションベトナムのコンサルティング

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