調査レポートREPORT
- 2023年07月28日
- 業界レポート
【業界レポート】産業廃棄物処理業
公開希望日:2023年7月28日
レポートサマリー
基礎知識
産業廃棄物(産廃)とは事業活動に伴って生じた廃棄物を指す。全国の産廃排出の推移を見ると、漸減傾向にあり、半数超が再生利用されている。地域別では関東地方が最大の排出地であり、全国の1/4を占め、中部、九州、近畿地方と続いており、概ね産業集積度と連動している。
業界動向
廃棄物処理・リサイクルの市場規模は2020年で約4.7兆円。処理施設の逼迫や処理コストの増加などを背景に、市場拡大傾向にあり、業者数も微増傾向にある。一方で、環境省の推計では2050年は約3.5兆円へと緩やかな縮小が予想されている。
わが国における産廃処理における主な問題点としては①不法投棄、②健康被害、③最終処分場の不足が挙げられる。
今後の焦点
わが国においても「サーキュラーエコノミー(資源の効率的・循環的活用により廃棄物ゼロを目指す)」への移行が進展すると見られる。斯業界は「静脈産業」と呼ばれるが、動脈産業である生産・消費関連業界など、業界を超えた連携によりサーキュラーシフトに備える必要がある。
足元においては循環型社会のトップランナーとして、自社の川上・川下産業の動向把握と関係性強化、生産性の向上に向けたIT化の推進、厳格化する法対応に向けた組織マネジメント体制構築やコンプライアンス強化なども併せて必要になると考えられる。
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