Report市場調査レポート

ベトナムにおける人材育成について

公開日:2023年7月12日

 

ポイント

  • 今後もベトナムで事業拡大を進める企業が多い。一方で中間管理職を担う従業員が不足していることや育成が進んでいないことが、現地企業の経営課題となっている。
  • 企業のイノベーションの推進、効率的な組織運営のために、人材育成の強化を掲げる企業が増えている。

 

ベトナムの注目度の高さ

アジアにおいて国・地域別で今後1~2年の事業展開の方向性について「拡大」と回答した企業は、ベトナムはインド・バングラデシュについで3番目に位置しています。
これは、政治の安定性、消費市場としての成長性、チャイナプラス1といった要因が関係しており、弊社CC Innovation Vietnamでもベトナムでの工場増設、現地法人設立、ベトナム市場のマーケット調査等の多くのご相談をいただき、ベトナムの注目度の高さを肌で感じています。


出典:JETRO 2022年度海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)

 

人材育成の現状と課題

これまでは、ベトナムは他のアジア諸国と比較して人件費が安く、生産コストの抑制につながっていましたが、急速な経済成長に伴い賃金も右肩上がりの上昇が続いており、採算悪化を懸念する企業が増えています。経済成長が続く中、一定の賃金上昇はやむを得ませんが、現地でよく聞かれる悩みとして、ベトナム人管理職のスキルと賃金が釣り合っていないことが挙げられます。前途のとおりベトナムは毎年のように賃金上昇が続いてきた状況であったため、マネジメントスキルやリーダーシップがなくとも、長く働いてさえいれば給与がアップし、管理職のポジションに就くこともできました。また企業側の人材育成に対する優先順位が低かったこともその原因の一つであると言えます。ベトナムは転職志向が強く、新たなスキルを身につけ、より良い給与の企業に転職することが一般的なため企業が人材育成に投資しても、育った頃には転職してしまうといったケースが多々あり、企業は人材育成に対して消極的でした。
一方で管理職になると給与水準も安定するため転職せずにそのまま勤めるといった傾向も見られます。そうした人材が固定化してしまうため、企業の経営者が生産性向上等の社内改善を進めていくことを検討しても、その下の管理職がうまく育っていないために経営者の意志や戦略が現場にうまく伝わらず、期待している効果が生まれていないといったケースも多く聞かれます。


出典:JETRO 2022年度海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)


出典:JETRO 2022年度海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編)

 

弊社の人材育成の取組と現地企業の声

このような環境下で弊社でも人材育成に関するご相談を多く受けています。弊社では、研修を行う目的や対象者が会社ごとに様々であるため、研修内容は企業の現状・あるべき姿の対話を通してオーダーメイドで組み立ています。
研修を受けたベトナム人受講者からは、「自身が成長し、企業のために貢献したい」、「今後も研修の機会を増やしてほしい」という声も多く、従業員の成長意欲の高さを感じると共に人材に対する企業側の投資も必要な時代に入っていると言えます。企業の競争力確保や現地化を進めていくにあたり、人材育成に課題を感じていましたら、まずは弊社にお気軽にご相談ください。


(人事研修の様子)

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