Report市場調査レポート

【業界レポート】ホテル・旅館業

公開希望日:2023年3月16日

レポートサマリー

基礎知識

  • 市場規模(国内旅行における宿泊費)はコロナ前の4兆円規模から、2021年には約1.8兆円まで半減している。足元ではコロナの影響緩和や政府の後押しによる個人消費回復もあり客足は戻りつつあることから、国内外からの復活需要(リベンジ消費)の取り込み策の実行が急がれる
  • 収益の最大化に向けては「レベニュー・マネジメント(客単価と稼働率の適切なコントロール)」の取組が重要である。資産所有・直営方式では有形固定資産の保有に伴う費用負担が大きく、人件費等の固定費負担も重い収益構造のため、売上増減により利益が大きく左右される。近年では所有と経営を分離する事業形態も増加している。

業界動向

  • KFSとしては「提供サービスの品質(おもてなし)」に加え、ますます多様化する顧客ニーズを捉えて具体化する「企画・開発力」も重要である。
  • 他業種に比べコロナの影響が大きく、各社はアフターコロナを見据えた経営資源の再配分や事業再構築を急ぐ。事業再構築補助金は製造業に次いで2番目の応募・採択規模であり、多くの企業で業態転換や新分野展開など思い切った挑戦に取り組んでいる。

今後の焦点

  • 多様化する顧客ニーズへの対応
    コロナも相俟って顧客の意識や消費行動も大きく変容している。地域資源も絡めた自社の魅力の訴求、高付加価値化がより重要になっており、時代に合わせてマーケティング戦略やビジネスモデルそのものの見直しが必要ではないか。
  • 生産性向上への取組
    宿泊業は労働集約型の色合いが強く、他産業と比べて構造的に労働生産性が低い。人的リソースの制約がある中で経営の持続可能性を高めるためには、業務効率化やデジタルを活用した生産性向上への取組が不可欠である。

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