Report市場調査レポート

ベトナム投資の魅力とベトナム政府の方針

公開日:2022年7月11日

ポイント

  • 経済活動はコロナ前の状況を取り戻している。
  • ベトナムは経済成長率、地理的優位性、労働生産人口に優位性をもっている。
  • ベトナム政府は今後もFDI企業(海外直接投資)を呼び込む施策を実施。

 

現在のベトナムの状況

ベトナムでは、昨年新型コロナウイルスの影響により、工場の一時的な閉鎖、社会的隔離の実施により、他国同様サプライチェーンに大きな影響を与えました。現在では、ベトナム政府による迅速なワクチン接種の対応により、感染者数も1,000人を下回る(2022年6月現在)水準で推移しており、経済活動はコロナ前の状況を取り戻しています。

ベトナム政府は2022年3月15日に入国後の隔離措置を撤廃し、5月15日に新型コロナウイルスの陰性証明書の取得不要としたことで、自由な往来が可能となりベトナムへの視察を行う企業が増えています。

ベトナムに投資する魅力

①GDPの高い成長率
ベトナムの2020年のGDP成長率は2.9%、2021年以降も6%前後の高い成長が予測されています。(2021年6月、世界銀行の公表データ参照)また新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年は、世界全体、先進国、新興国がマイナス成長となった中で、成長率は例年と比較し下がったものの、ベトナムはプラス成長を続けており、経済成長の底堅さを示しています。

出典:世界銀行 経済に関するデータ(GDP成長率)

②地理的優位性と輸出主導型経済
東南アジアの中央に位置し南北が海に面していること、また経済大国である中国に近いという点から、貿易の拠点に適しているという地理的優位性もベトナムの魅力であり、それに加えて政府方針として自由貿易を推し進めていることが、高い経済成長率を維持している要因でもあります。多くの国と相互の関税の引き下げまたは撤廃を進める自由貿易協定を結んでおり、二国間協定を含めると10以上となります。ベトナムは社会主義国ですが、海外資本の受け入れに積極的であり、数多くの自由貿易協定(FTA)を発行し、若くて豊富な労働力を背景に海外資本の製造業を中心に投資を促し、輸出主導型の経済を推し進めています。

③ベトナムの人口の推移
今後約30年にわたって人口が増えていくこと、また15歳~64歳の生産年齢人口の割合が、2040年頃まで、ほとんど低下しないことも魅力のひとつです。
またベトナムの教育水準は高く、高い識字率と東南アジアトップクラスの化学・数学リテラシーを誇っており、IT人材も豊富であり、オフショア開発としての投資も続いています。

出典:世界人口推計2019年度

 

ベトナム政府の方針

ベトナム政府は、今後もFDIを積極的に呼び込むための経済政策を実施しています。例えば、工業団地では最初の1年間は法人所得税20%の免除、次の4年間は50%の減税となる「2年免4年減」などが実施されています。また、政府が優先する再生可能エネルギー分野などに対しては、最初の4年間は免除、その後の9年間は50%の減税になる「4年免9年減」が実施されています。
FDI企業(海外直接投資)への施策が充実しており、またベトナムの地理的優位性や豊富な労働力を有していることから、国内マーケットの縮小や技術者不足、サプライチェーンの強化に課題をもっている企業にとっては、海外ビジネスを展開していくうえで、ベトナムを選択する企業がこれからも増加することが予想されます。

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