Report市場調査レポート

中国輸出における食品製造企業登録規定

公開日:2022年2月10日

ポイント

  • 2022年1月1日より中国で「輸入食品海外製造拠点登録管理規定」が施行
  • 制度概要と注意すべきポイントについて
  • 今後の規制対象拡大と当社サポートについて

中国の「輸入食品海外製造企業登録管理規定」の概要

本規定施行の背景
中国の経済成長・需要拡大により、昨今の中国には世界中から様々な商品が輸入されています。特に市場が大きい食品分野において、食の安全を確保することを目的に「輸入食品海外製造企業登録管理規定」(以下:本規定)が2022年1月1日から施行され大きな話題となっています。
本規定は公布から施行までの期間が非常に短く、運用は不透明な部分が多い状況下でのスタートとなりました。そのため施行されてからも日々情報の更新があり、本稿では施行時点での暫定情報をレポートいたします。

本規定の概要

  • 中国国内に輸入されるすべての食品について、製造等を行った企業について登録し、その登録番号を包装に記載することが義務付けられる
  • 企業登録方法は中国政府が定める特定品目に該当するか否かで異なる

1 食品の包装など
2 https://www.maff.go.jp/j/kanbo/dx/emaff.html
3 https://www.singlewindow.cn/

 

企業登録時の注意事項

製造拠点ごとに登録が必要
本規定により登録が求められているのは、製造企業単位ではなく製造拠点ごとでの登録が必要となります。例えば、同じ商品であっても製造工場が異なれば、それぞれの工場単位での企業登録が必要となります。

登録番号の商品への記載方法
登録番号の商品への記載については、外装・内装への記載(ラベル貼付など)が定められています。現実問題として、大袋に入っているお菓子の個別包装に登録番号が記載されていないと指摘を受け輸入停止となり、対応に膨大な時間と費用がかかった事例も発生しているようです。
現状では、中国税関での抜き打ち検査がメインとなっており、判断基準も税関判断となっています。輸出側としては、輸入業者を経由し税関との密なコミュニケーションが重要になります。

登録変更は原則不可
シングルウィンドウにおいては、法人番号、営業許可番号などの登録が必須となっています。一度登録した情報は、原則変更ができないので細心の注意が必要です。尚、現在の登録言語は英語・中国語に限定されています。

シングルウィンドウのトップ画面

 

各種サポートは当社にお任せください

冒頭でも述べた通り、本規定の情報は日々更新されており、従来から中国向けに食品を輸出していた企業であっても細心の注意が必要です。また、低税率・規制緩和のメリットを活かした越境EC取引も、現時点では本規定の対象外となっていますが、今後は対象取引が拡大される可能性も否定できない状況です。
当社では、本件のような現地規制に対するサポート以外でも、販路開拓、市場調査、商談サポート、物流構築含め幅広くサポートさせていただいております。海外展開をご検討の際には、CC イノベーションまでお気軽にお問合せください。

 

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