Report市場調査レポート

シンガポールの食品バイヤーが求めるモノ

公開日:2021年8月12日

ポイント

  • バイヤーの声・要望
  • 商社取引の重要性
  • 商談に不可欠な準備
  • 商談会のご案内

はじめに

外食文化のシンガポール
シンガポールでは、「働けるうちは働くべきである」という意識から、シンガポールの人々は積極的に職に就きます。その結果として、家庭で自炊をするよりは外食や中食で手早く済ませる、といった食文化が広く根付いていると言えます。
そのようなシンガポールの人々の食を支えるため、ハイクラスなレストランから庶民的な屋台まで様々な飲食店が数多く存在します。そのためシンガポールを海外進出のターゲットとして考える食品関連企業は多く、様々な国から色々な食材が輸入されています。ある現地の食品商社は日本の食材をメインに取り扱っていますが、その商社だけで取扱品目は3,000を超えるとのことです。今回は、それだけ多くのモノが入ってくるシンガポールではどのようなものが売り易いのか、現地の商社やレストランなどのバイヤーから聞いた話をお伝えします。

 

バイヤーの声・要望

シンガポールには多数の食品商社があり、各商社によって取引するレストランは変わってきます。また、レストランがそれぞれターゲットとしている消費者は違うことから、それに合わせて商社の仕入の商材や方針も様々です。その中で、バイヤーが求めるモノとして、共通して挙げられる点をお伝えします。

1.素材か加工品か
シンガポールのバイヤーが求めているモノの区分として、大きく分けて「素材」と「加工品」が挙げられます。レストランを例に挙げますと、「素材」に関しては、シェフが自身のイメージに合った料理をお客様に提供できるよう、味や見た目、生産方法など他とは違った独自性の強い素材を求めています。一方、「加工品」に関しては、他の製造者が作っていない、若しくはシンガポールでの流通量が少なく珍しい商材や、短時間で料理をお客様に提供できるよう、素材ではなく加工食品を求めています。また、殆ど調理が不要となるような完成度の高い加工食品の場合、レストランでの提供が難しいことから、シェフが一手間を入れられるような加工食品の方が好まれるようです。

上記を踏まえますと、一般的には、「素材」を求めるのは高価格帯レストランが多く、「加工品」を求めるのは居酒屋など大衆向けのレストランが多いと言えます。シンガポールでレストラン向けに商品の販売をする際は、上記の区分を踏まえると販売ターゲットを絞ることが出来ます。

2.商品のストーリーを知りたい
「素材」及び「加工品」の両方に共通して言えるのが、「商品のストーリーの重要性」です。バイヤーは、商品の特徴はもちろんですが、製造者がどのような思いでどのように製造しているのかを知りたがっています。それは、レストランに来店したお客様に食材の説明をする際、それらの情報が重要であるからです。その為にも、バイヤー向けにそれらの情報を伝えられるような商品の説明資料(日本語及び英語)があると良いでしょう。

3.実際のニーズ例
①素材

  • 魚介類
    バイヤーが求めるモノとして一番良く聞かれるのが「魚介類」です。シンガポールでは、日本=魚が美味しいというイメージがあり、特にバイヤーに対して北陸の魚の認知度は高まっていると聞きます。具体的には、「のど黒」、「金目鯛」、「ガスエビ」、「白エビ」、「牡蠣」などが挙げられますが、その他の魚についても旬のモノで美味しければ積極的に仕入を行いたいとの意見があります。
  • フルーツ
    魚介類に次いでシンガポールで人気のある日本の食材として、「フルーツ」が挙げられます。東南アジアには、美味しくて甘いフルーツがたくさんあります。一方で、日本のフルーツは甘いだけでなく程よい「酸味」もあることから、シンガポール人の中にはその繊細な味を好む人もいるとのことです。特に、ぶどうやメロン、桃の人気は高く、高価格の商品でも販売数はそれなりに多いようです。

②加工品
上述のように魚介類の人気が高いことから、加工品についても水産加工品に関する商材の引き合いは強いと言えます。例えば、「干しガスエビ」、「干しホタルイカ」、「いかの塩辛」などのような日本酒に合う珍味が挙げられます。また、寿司はシンガポールでも誰もが知っていますが、一方、鮭で作られた「かぶら寿司」などは、現地ではまだ認知度が低く、このような珍しい商材というのも求められています。

  • 健康食品
    今年の8月にシンガポールのリー・シェンロン首相が国民向けメッセージで「高齢者の糖尿病対策」について言及しており、以前にも増してシンガポールでは健康志向が高まっています。その為、シンガポールでは「オーガニック」を謳った食品は、多少高くても買われることが多いとのことです。
  • 菓子
    日本の菓子は、シンガポールでとても人気の高い商品の一つです。中でも、抹茶を使った菓子は絶大な人気を誇っています。しかし、抹茶を使った商品はシンガポールで溢れかえっており、多数ある商品に埋もれないよう、商品に独自性を出す必要があります。例えば、「冷凍和菓子」が挙げられます。シンガポールに冷たいデザートはあります。しかし、冷凍和菓子はまだ少ないこともあり、年中暑いシンガポールには適している商品の一つと言えるかもしれません。

 

現地商社取引の重要性

1.現地商社を通しての商品輸入が一般的
現地のレストランや小売業者が上記のような商品を各国から輸入する際、商品の製造者から直接仕入を行うのではなく、現地商社を通しての仕入が一般的となっています。過剰な在庫を抱えないで済むよう、効率的な商品仕入を目的として、バイヤーが商社を通しての商品仕入を求めてくる為です。従って、シンガポールで商品販売を行っていくためには現地商社との関係構築が必要不可欠と言え、これから新たに輸出を検討される企業様にとっては現地商社と取引を開始することが最初のステップとなります。

2.販売価格提示の重要性
シンガポールのバイヤーとの商談を進める為の重要な要素として、「現地での販売価格」が挙げられます。バイヤーが商品を気に入ったのは良いものの、現地での販売価格が分からない場合、商談をそれ以上進めることは困難となります。過去にシンガポールで開催されたビジネス商談会で行ったバイヤー向けアンケートでは、「現地での販売価格が分かると良かった」、「具体的な商談が出来るよう、商社が決まっていると良かった」といった意見がありました。現地での販売価格の見積りを行うのが現地商社であり、効果的に商談を行う為にも、商談前から商社との詳細な取引条件が決まっていることが理想と言えます。

 

商談に不可欠な準備

上記のことを踏まえて、以下の情報を事前に準備いただくことが商談をスムーズに進めるポイントになります。

  • 産地や商品の説明資料(ストーリー)
  • 現地での想定販売価格(または国内での卸値や輸出コスト等)
  • 物流方法(現地商社との契約または契約予定の有無)
  • 最低注文ロット ・賞味期限 ・顧客への提供例 など

これらの情報は、バイヤー自身がその商材に出会ってから実際に顧客に提供するまでをイメージする際に不可欠なものです。皆様が提供する商品にバイヤー自身がどのようなイメージを持ち、そして商売へとつなげていくのか。商談をスムーズに進めるために必要なことは、皆様の商品を使って商売をするイメージをより鮮明にバイヤーに持っていいただくこととも言えます。

 

商談会のご案内

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